Venezia2 Italy

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ヴェネチアでカルロ・スカルパが改修した建築に出会うことができた。自分が学生の頃、スカルパの展覧会を見て生物資源学科から建築学科へ編入した大好きな建築家だ。本で見ていた限りこの財団の建物は個人所有で非公開なのではと思っていたが、現在は図書館や展示室、カフェテリアのある一般公開されている建物のようだった。中庭にはさして用途のないもの、水盤や通り抜けられる独立壁、ライオンの像、飛び石などが配されている。水盤には睡蓮の葉が浮かぶ。それだけなのに、スカルパの建築は懐かしいようなどこかで見た面影があるように感じる。
水底に貼られた銀色タイルの反射や水面に映る壁の影のゆらゆら揺れるのを見ていると、一枚の絵を見ているような気分になってくる。この場所であったであろう物語まで想像できそうだ。心躍る気持ちで、周囲を散策した。