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Venezia2 Italy

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ヴェネチアでカルロ・スカルパが改修した建築に出会うことができた。自分が学生の頃、スカルパの展覧会を見て生物資源学科から建築学科へ編入した大好きな建築家だ。本で見ていた限りこの財団の建物は個人所有で非公開なのではと思っていたが、現在は図書館や展示室、カフェテリアのある一般公開されている建物のようだった。中庭にはさして用途のないもの、水盤や通り抜けられる独立壁、ライオンの像、飛び石などが配されている。水盤には睡蓮の葉が浮かぶ。それだけなのに、スカルパの建築は懐かしいようなどこかで見た面影があるように感じる。
水底に貼られた銀色タイルの反射や水面に映る壁の影のゆらゆら揺れるのを見ていると、一枚の絵を見ているような気分になってくる。この場所であったであろう物語まで想像できそうだ。心躍る気持ちで、周囲を散策した。

Venezia Itary

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イタリアの旅で、車の無いまち「ヴェネチア」を訪れた。
日本にも歴史的なまち並みは残っているが、ヴェネチアのように生活スタイルごと当時のままを維持し続けているまちは珍しいのではないか。
車だけでなく自転車までも入る余地はなく、すべて徒歩と水上交通を生活の足とするまち。からだに心地よくフィットするようなスケール感だ。今まで自分が生活した場所とは全然違う異空間に入り込んだ錯覚を感じた。150を超える運河にはたくさんの太鼓橋が架かり、運河に向け船着き用の玄関を設ける建物も多い。当然のことだが警察や消防、救急輸送も船舶を利用している。
橋の一つを修理している光景に出くわした。練ったセメントを一輪車に乗せて太鼓橋めがけて押し上げている職人がいた。効率は悪くても手をかけるその相当な労力が、このまちの魅力的を維持しているのだと思った。

Siena Italy

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イタリアの旅で「世界一美しい広場」と言われる場所を見たくシエナに立寄った。
路地を抜けると突然ポッと視界が広がり、すり鉢状の広い空間に出会った。市庁舎やシンボリックな102mの塔に囲われたこの広場は、まちの分かりやすい中心だ。非日常的な「ハレの場」でもあると思う。年に2度ほどパーリオ(競馬)の祭りが地区対抗で行われ、観戦客でここは埋め尽くされるそうだ。14世紀シエナは、立法・司法・行政を行う都市国家で、広場は自治と独立の象徴だった。レンガ敷きに白いラインで9つに分割された9角形の舗装。これは当時の市民代表が9人いて、9人体制で政治を行っていたことに由来しているそうだ。
広場の周りにはカフェテラスの日除けが並ぶ。シエナ特有のこの形の広場は、きっと住む人の共有の宝物でまちのリビングのような存在なのだろう。

Cordoba Spain

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スペインの旅でコルドバに立寄った際、ずっと見たいと思っていた「柱の森」メスキータを見に行った。
赤レンガと白石灰のストライプ模様のアーチがリズミカルに並び、無数の円柱がどこまでも続く。
メスキータはイスラム教のモスクとして建てられた後、13世紀にキリスト教の大聖堂に転用され内部にカテドラルも新設された。2つの宗教が同居する珍しい建物である。樹木をモチーフにしたというその空間は、柱の並びを見る角度によってさまざまな表情になる。ハイサイドの開口から光がこぼれるが、特に好きなのは薄暗い所に少しの光が差し込むシーンだ。深い森の中にやっと木漏れ日が届いたようだ。アーチのグラデーションが闇の深さをつくり出している。

Granada Spain

  • Granada Spain1
スペインの旅のメインテーマであるアルハンブラ宮殿を訪れることができた。 アルハンブラ宮殿は事前に時間を指定して予約できるが、そのチケットをホテルに忘れてしまった。 あわてて取りに帰り、予約時間を過ぎても奇跡的に入館することができた。 一時は日本からここまで来て入れないのかと思っていた私は、涙が出るほどうれしかった。 宮殿の内部は、アラベスク模様が細部まで施されており、見る者を圧倒する。 壁、天井、開口部、現わしの梁まで、刻まれていない所は無いほど装飾が全体を埋め尽くす。 開口部などは、彫刻がそのまま断面となり削り取られていた。 この建物に掛けられた時間と人の手のエネルギーの大きさが、圧倒的な存在感をつくり出しているように思った。
スペインの日差しは夕方でもとても強い。喉がカラカラに乾くほど灼熱の太陽がふりそそぐ中、繊細で彫刻的な装飾や透かし彫りの質感はひんやりと涼しげに感じた。 こうした質感は、砂漠の多いイスラム文化から生まれたのではと思う。 ドーム状の天井は細やかな鍾乳石飾りで覆われている。ハイサイドの小窓からの光に、鍾乳洞のような凹凸の陰影が不思議な彩りを添えている。 これも涼しさの演出だろうか。 庭園のそこかしこに噴水が見られ湧水のような冷たい水をたたえている。 建築には人々の願望や思いが映し出されるのだと思う。

Sevilla Spain

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2013年 7月、セビリアのアルカサルという宮殿を訪れた。その際、神秘的な水の庭園を見つけた。
アルカサルは、14世紀にペドロ1世によりアルハンブラ宮殿を意識しながら建設された宮殿。その後何度も増改築されて、歩くとさまざまな部屋と庭園が次々と展開される。
暗い建物の中で突如現れた「マリア・デ・パティリアの浴場」ゴシックボールトの繰返しが光を受けて水面に映り込む。その日のその時間帯にしかない色を見ることができる。
不思議な奥行き感に魅了されてしまう。光は、水や壁など何かの媒体を返して反射したものの方がきめ細やかでまろやかになるのではと思った。