誠之放課後児童クラブ

この放課後児童クラブは、誠之小学校の校庭の縁に校庭に連続して建てられました。当時としてはハイカラなスペイン瓦屋根の校舎が校庭をいろどります。

こどもたちの心の原風景となっている赤レンガ色の勾配の大きな屋根をデザインモチーフにしました。 コストを抑えた板金屋根ですが、大きくおおらかな赤い切り妻屋根と深い軒の出が、放課後のこどもたちをお出迎えします。

運動場側のファサードは、横長窓が2連つらなり室内のこどもたちが運動場の様子を眺められるつくりです。運動場とつながる掃出し窓前には、将来のテラススペースが用意されています。運動場で走り疲れたこどもたちが、お喋りしながらテラスでたたずむ様子が目に浮かびます。

履き替えコーナーからエントランスを通って室内へ入ると、活動スペースは三角形の高い天井に地域材で作ったアーチ状の木造トラスが並びます。木のアーチが空間をあたたかく包んでいます。壁際には方杖や化粧柱があり、まるで木立の中にいるようです。小さな節が点在する地元木材でつくったぬくもりのある空間が、こどもたちの愛着ある居場所になることを願います。